シックハウス症候群とは?
     
 

最近、室内の高気密化や、化学物質をを放散する建材、内装材の使用等により、新築や改築後の住宅などで、化学物質による室内空気汚染などがあり、居住者に様々な体調不良が生じていることが数多く報告されています。
それらの症状は多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明の部分も多く、また様々な複合要因が考えられることから、「シックハウス症候群」と呼ばれています。
特に新築や改築されたばかりの住宅では、建材や接着剤、壁紙、家具等からたくさんの化学物質が室内の空気中に放出されています。目がチカチカする、頭痛がする、ふらふらするなどさまざまな症状が出ることさえ珍しくありません。
◎英語で「シック」は病気、「ハウス」とは家
「シックハウス」とは、病気を引き起こす家というような意味になります。

 
     
 


 
     
症状を引き起こす要因
     
 

新築住宅の室内空気中の化学物質を測定すると、100種類近くの有害化学物質が測定される事を認識して下さい。ホルムアルデヒドトルエンキシレンなどのシンナー類、エタノ一ルなどのアルコール類、パラジククロベンゼンなどの殺虫剤が多いようです。家の中に存在する化学物質に対する過敏症が大きな原因と考えられています。たとえば、つぎのような化学物質が人体に影響を及ぼすと考えられています。

ホルムアルデヒド  
 ・木質建材の接着剤、壁紙の糊などが発生源
 ・せき、胸の痛み、ぜんそく、慢性呼吸器系疾患

トルエン
 ・油性ニス、接着剤、木材保存剤など
 ・中枢神経障害

キシレン
 ・油性ニス、ペイント、接着剤、木材保存剤など
 ・中枢神経障害

パラジクロロベンゼン
 ・防虫剤、防ダニ剤、消臭剤などから発生
 ・粘膜への強い刺激

スチレン
 ・発泡スチロール、断熱材、床材などから発生
 ・脳、肝機能障害クロルピリホス
 ・防蟻剤、殺虫剤などから発生
 ・中枢神経障害

フタル酸エステル
 ・塩ビ製床材などから発生
 ・生殖器異常

エチルベンゼン
 ・塗料、接着剤などから発生
 ・肝臓、腎臓機能障害

シックハウスの代表的原因物質ホルムアルデヒドが、国土交通省などの化学物質濃度調査で23.7%に当る戸数が指針値越えしていることが判明しました。
シックハウス症候群を引き起こす物質は、主に住宅用建材、家具、什器などの接着剤、防ギ材、ビニールクロスなどの部材に含有されています。
平成12年厚生省(現厚生労働省)はホルムアルデヒドの濃度指針値を
0.08ppm」以下と設定されました。